商店街のビル一階に並ぶ店舗群の中の一角、ケーキの製造、販売、一部イートインの客席を持つ洋菓子店の内装設計です。
通りから店舗内の様子がそれとなく見えるように、出入口ドアも含めてガラス面を大きくとり、両袖には無垢の米松を、腰壁には左官材を使い、明るさを確保しつつも落ち着き、暖かみが感じられるような表情を目指しました。
ガラス張りで一体的な店内に
店内の無垢木材部分は外部の色とそろえ、床と壁の一部はカカオ色、天井と壁の大半はカスタード色でまとめています。
ケーキづくりには、ガスレンジ、オーブンなどの業務用の調理器具、食材を保存する大型の冷蔵庫、さらに流しや調理台など、多くの器具が必要とされ、厨房の必要面積も大きくなります。
また厨房は衛生上、客席と隔離することを求められますが、7坪弱というコンパクトな店舗面積の中で2つの場所を壁で仕切ってしまうと、全体が狭く感じられてしまうので、ガラスで間仕切り、視線が通るようにしています。それによって、圧迫感を軽減しているだけでなく、お客さんからパティシエの仕事ぶりが、またパティシエからお客さんの表情がわかるようにもなっています。