文京の住宅

車椅子生活のための平屋住宅
 身体に麻痺があり車椅子を利用されている方のための住宅です。
 限られた敷地の中で、キッチン一体型の居間と寝室水廻りなどのプライベートなスペースを分けることが求められました。エレベーターに対する不安感などから2階建てとはせず、平屋に小屋裏収納(ロフト)を設けて収納スペースとしました。

アプローチ
 室内の段差解消はもちろんですが、屋外からも車椅子でアクセスするので、敷地にそったスロープでアプローチします。
 玄関ドアの前には車椅子でも充分転回できるだけのスペースを設け、タイヤの汚れを落とすための蛇口も設けました。

「外」が感じられるリビング
 リビングダイニングは屋根形状に合わせ天井を高くとり、壁や他の家具となじむような製作キッチンを設けました。車椅子からでも操作がきるようシンク水栓は手前に設置しています。
 リビングから少しでも「外」が感じられるよう連続するウッドデッキを設け、車椅子で直接出入りできるようにしました。

生活を支える水廻り
 トイレ、入浴などの日常動作にはヘルパーさんの介助を必要としますので、移動時の負担を軽減できる天井走行リフトを設けることにしました。以前は介助のためだけの窓ひとつない殺風景な浴室でしたが、少しでも生活が豊かに感じられるよう浴室から緑が眺められるよう工夫しました。敷地内の植栽、目隠しの先には公園の緑が拡がります。