周辺環境に呼応した のびやかな住まい
駅から少し離れ緑が拡がる落ち着いた地域に、南北に長く道路に北面し南側に眺望が開けた気持ちの良い敷地の計画です。その恵まれた周辺環境を最大限に活かした、のびやかな住まいを目指しました。配置計画は北側にアプローチと駐車スペースを、南側に充分な庭スペースを確保しています。
北側は道路からの視線を和らげる玄関前の目隠し塀、開口部は適宜絞り、南側は眺望と陽当たりを確保するため、庇で日射をコントロールしながら充分な開口部を設けました。
外部の駐車スペースとは別に内部ガレージが必要とされ、ガレージは充分なメンテナンススペースを確保し、室内からガレージを眺めれれるような構成としています。
視線が抜ける開放的な空間
玄関廻りには趣味のロードバイクを格納しメンテナンスを行ったり、愛猫たちのトイレスペースにしたり、来客をお迎えする広い土間スペースが必要とされました。この土間をリビング内部にまで拡張し南側の窓から眺望の良い庭へと視線が抜けるようにし、併せて土間からリビングに連なる上部には吹抜を設け、2階部分に設けた窓からも空へと視線が抜け、より開放的な空間となることを意図しています。
土間を介してリビングからガレージを眺められる事も可能ですし、手前の壁と土間の奥行により、玄関入口からは内部が丸見えにはならないような配慮もしています。また、下足棚やコート掛けのある家族用の出入のルートは別に確保しているため、雑然とせずスッキリとした土間空間を実現することができました。
仕事と趣味の書斎はリビングと適度な離隔距離をもたせ、落ち着いた個室としています。書斎からはガレージはもちろん、眺めの良い庭を楽しむことも可能です。
多様な働きをする吹抜
リビング上部には視線の抜けと適度な日射取得を考慮してと開放的な吹抜を設けています。
この吹抜は、一部壁面に器具を設置することにより小さなボルダリングスペースにもなり、ステップ状に連続する棚板により巨大なキャットタワーにもなります。この棚板から化粧梁、2階ホールへのルートは猫さんたちのお気に入りの場になってくれたようです。