住みながら改修
世代が代わり使われなくなっていた和室を大きな居間にプラン変更しました。 2階は手を入れず、既存の台所を使い、住みながら改修工事を行いました。
バリアフリーとするため床の敷居は撤去しましたが、改修前の雰囲気を継承するために鴨居や長押を残し、壁以外の建具や床柱を元のまま利用しています。
キッチン
以前は居間と別室になっていた台所を対面式キッチンにしました。既製品のシステムキッチンではなく大工さんが組んだ木製の箱に、ひきだしや扉を取り付け、塗装をし金物を取り付けた製作キッチン。シンク側、バックカウンター側ともに間口は3,500mmとゆったり確保しました。バックカウンター側にはパン作り用の人造大理石のカウンターを設けています。また、袖壁部分を利用して棚、吊戸を設け料理本や調理器具を収納しています。
浴室
浴室は改修前の台所があった場所につくりました。住みながらの改修でしたので新しいキッチンが完成した後、既存の浴室を使いながら工事を進めました。床は200mm角の冷たさを感じにくいサーモタイルを使用し、出入口は3枚引戸で有効開口950mm確保し段差を解消しました。浴室周囲の天井、壁、床は断熱材を入れ、天井はヒノキ板張としました。入浴後の換気が容易に行えるよう、タイマー付の換気扇を設けています。窓は改修前の台所にあった既存の窓を利用し、内側にインナーサッシを取り付け断熱補強しています。
洗面トイレ
洗面はカウンター間口1,600mm確保し、その隣接する位置にトイレを設けました。上部は既存の窓位置を利用しFIX窓を設け、そこから自然光を採り入れています。正面の鏡の横には採風用の窓を新たに設けました。湿りがちな洗面台下部は開放し、側面に造り付けの収納を充実させました。
耐震改修と断熱補強
改修前の床下はキレイでしたが断熱も無く、根がらみ(床束を固定する横架材)も無い状態でした。
床を張替える前に床下には防湿フィルムを敷き詰め、根がらみを設けました。壁には筋交、耐震ボードを設置し併せて耐震補強をしています。
床、壁、天井と室内を包むように断熱材を入れ、一部の窓は複層ガラスの新しいサッシに交換、一部の窓は内付のインナーサッシを取り付け断熱性能も高めました。