必要な広さだけを改修する
60~70歳代の夫婦のリノベーション。 子育ても終わり部屋数は必要ないので、2人の 日常生活に必要な部分を絞って、快適に暮らせるように間取りを変更しました。
居間の前には丁寧に手を入れた庭があります。寒さを防ぐために設けた縁側があり見えにくい状態になっていましたが、サッシを複層ガラスの断熱性能の高いものに交換し見渡せるようにしました。
木造一部2階建ての住宅ですが、2階は手を入れず1階のほぼ半分を改修対象としました。
屋根と一部の壁を残し解体し、腐朽していた土台は交換、化粧柱は新しいものに入れ替え、梁を補強しました。 開口部はペアガラスサッシに交換、床壁天井には断熱を施し耐震補強も行いました。
キッチン
キッチンは居間と1室空間ですが、リビングから丸見えにならないよう居間とのキッチンの間にアイランド状のキッチン収納を設けました。両側から行き来できるので親戚が集まり大人数が利用する場合には使いやすいです。この収納内には食器類だけではなく冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、仏壇も納められています。
改修前のキッチンには吊戸がありましたが、加齢に伴い使い勝手も悪くなったので撤去し、窓を設けて明るくしました。キッチンは改修前のものが比較的新しく傷みもなかったので再利用しました。
階段下収納
居間には階段形状に合わせた収納をつくりました。一部は収納スペースがありませんが同じ仕上げのパネルにしてまとめました。
寝室
寝室は居間と水廻りに隣接させ、出入口は壁に引込める吊戸を2カ所設け、有効開口は1,000mm確保しました。南側にはサンルームを配置。
洗面浴室
自らの介護経験もふまえ、将来は車椅子にも対応できるようバリアフリー対応はもちろん水廻りもゆったりと計画しました。
差し湯にも対応していますが、お風呂は改修前 と同じ薪で焚く浴槽を採用しました。